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【POD】ルベーグ積分の最高施設の表紙

【POD】ルベーグ積分の最高施設

高畠 裕輔

出版社
デザインエッグ株式会社
発売日
2026年08月17日頃
ISBN
9784815053796
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あらすじ・内容紹介

積分とは何かーー本書『ルベーグ積分の最高施設』は、この素朴な問いを、面積の彼方まで追いかける一冊です。積分の源流は面積の測定にありますが、その真の姿はもっと深いところにあります。十九世紀末、数学者たちは一つの壁に突き当たりました。「極限と積分は、なぜ交換できないのか」。リーマン積分できる関数の空間は穴だらけで、極限をとると外へ出てしまうのです。
一九〇二年、アンリ・ルベーグはこの壁を正面から破りました。「定義域ではなく、値域を分割せよ」。関数の値がある範囲に入る点の集まりを考え、その大きさを測って足し上げる。どんなに激しく振動する関数でも、値域は必ず細かく切れます。ただし代償として、彼はまず「大きさ」という概念そのものーー測度ーーを作り直さねばなりませんでした。そしてその物差しは、面積をはるかに超えて広がります。確率も、質量分布も、情報量も、フラクタルの次元も、すべて測度の言葉で語られるのです。
本書は、リーマン積分の限界を診断するところから出発します。σ-加法族・外測度・ルベーグ測度・可測関数を整え、積分と三つの収束定理を確立し、フビニの定理、ラドン゠ニコディムの定理、微積分の基本定理、そして L^p 空間へと登ります。さらにフーリエ変換・ソボレフ空間・確率論・幾何学的測度論・エルゴード理論という現代解析のフロンティアまでを、一冊で見晴らします。
叙述は「最高施設」シリーズの流儀を貫きました。定義の前に必ずその動機を語り、〔情緒〕の囲みで直観を分かち合い、具体例と反例を惜しみなく置きます。
本書では、可測性という抽象概念がなぜ必要になるのかを、リーマン積分が壊れる具体的な場面から説き起こします。ヴィタリの非可測集合、悪魔の階段、いたるところ微分不可能な関数といった名高い例と反例を惜しみなく配し、定理が「どこまで成り立ち、どこで破れるのか」を手触りとともに示しました。測度と積分の抽象論が、いつでも具体例に着地できるよう構成しました。
「大きさ」とは何かーー世界を定量的に理解するための、最も基本的なこの概念を、その根から把握する旅にご案内します。一歩ごとに視界が開けていく感覚を、行間を残さぬ証明とともに味わっていただければ幸いです。

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