あらすじ・内容紹介
★第1回ドイツ連邦政府翻訳賞受賞
日常的な意識としての感覚的確信から出発して時空の全体を見はるかす「絶対知」に至る意識の経験の旅。揺るぎなき理性への信頼と明晰な論理で綴られる壮大な精神のドラマ。
ーー哲学書の概念をくつがえす画期的新訳
********
力なき美意識が知性を憎むのは、自分にできないことを知性が要求するからだが、死を避け、荒廃から身を清く保つ生命ではなく、死に耐え、死のなかでおのれを維持する生命こそが精神の生命である。精神は絶対の分裂に身を置くからこそ真理を獲得するのだ。精神は否定的なものに目をそむけ、肯定のかたまりとなることで力を発揮するのではない。……精神が力を発揮するのは、まさしく否定的なものを直視し、そのもとにとどまるからなのだ。そこにとどまるなかから、否定的なものを存在へと逆転させる魔力がうまれるのである。--【本文より】
********
【目次】
まえがき
はじめに
A 意識
1 感覚的確信ーー「目の前のこれ」と「思いこみ」
2 知覚ーー物と錯覚
3 力と科学的思考ーー現象界と超感覚的世界
B 自己意識
4 自己確信の真理
C (AA)理性
5 理性の確信と真理
(BB)精神
6 精神
(CC) 宗教
7 宗教
(DD) 絶対知
8 絶対知
詳細目次
人名索引
訳者あとがき