あらすじ・内容紹介
かつてはタイの国技と言われた最強の格闘技「ムエタイ」がなぜギャンブル・スポーツになったのか?
現役プロ格闘家の著者はバンコクでムエタイ修行をしながら、タイ国立カセサート大学に留学して、このテーマを研究。その成果により早稲田大学で博士号を取得しました。
本書は、博士論文を中心に、著者自らの体験、関係者へのインタビュー、200枚以上の写真などを加えて、「ムエタイの世界」を再構築したものです。
ムエタイ人生の哀歓、黄金時代のスターたちの声、著者の試合結果など、ムエタイへの深い愛が詰まった1冊をぜひどうぞ。
はじめに
1.本研究の目的
2. 研究の対象と方法
3.調査期間と調査を行なった地域・ジム
4.先行研究の検討と本論文のオリジナリティ
5.用語の定義
第1章 ムエタイを生んだ国
1-1 タイという国
1-2 歴代王朝とムエタイ
1-3 政治権力とムエタイ
1-4 貧富の格差
1-5 タイの価値観
フィールドノートから:ノントゥム・パリンヤーと闘う
第2章 タイ人と賭博
2-1 賭博好き
2-2 法律の柔軟性
2-3 仏教と賭博
フィールドノートから:魚を逃がして徳を積む
第3章前近代ムエタイ1
3-1. 武術としてのムエタイ
3-2. 伝統ムエタイ
3-3. 武術ムエタイの技法
第4章 前近代ムエタイ2
4-1スコータイ時代アユタヤ時代のムエタイ
4-2 ムエ・カッチュアクの誕生
4-3 タイの近代化とムエ・カッチュアク
4-4 ムエ・カッチュアクの技法
第5章 近代ムエタイの誕生
5-1. ムエ・カッチュアクからグローブへ
5-2. 近代ムエタイとナショナリズム
5-3. ムエタイ伝説(1)カノムトム
5-4. ムエタイ伝説(2)フランス人兄弟を倒したタイの軍人
5-5. 近代ムエタイと女性
5-6. 国民的なスポーツとして発展
5-7. 近代ムエタイ草創期の技法(1920年頃~1940年頃)
5-8. 国民的なスポーツへの変容期の技法(1940年頃~1970年頃)
第6章ムエタイ賭博
6-1.ムエタイ賭博の種類
6-2. 賭け試合
6-3. ギャンブル・ムエタイ(個人対個人の賭け)
6-4. スタジアムの情報屋
6-5. ギャンブル・ムエタイ化
6-6. ギャンブル指向のマッチメイク
6-7. ギャンブルのない国際式ボクシング
6-8. 選手の小型化と若年化
6-9. ビジネス・ツールとしてのムエタイ選手
6-10. ムエタイのギャンブル志向の是非
6-11. 暗黙のルール
6-12. ギャンブル・ムエタイの闘い方
フィールドノートから:スタジアムの金網
:ムエタイ黄金時代
第7章 ムエタイと仏教
7-1. 闘う前に
7-2. ムエタイの仏教的装備
フィールドノートから:プラクルアン
第8章 ムエタイ情報誌に見るムエタイの変化
第9章ムエタイ選手の姿
9-1. ムエタイ人生
9-2. ムエタイのジム
9-3. オーナーと選手
9-4. ムエタイ選手の人気
9-5. ムエタイ選手の1日
9-6. 引退後の生活
9-7. タイ人にとってムエタイとは?
フィールドノートから:ムエタイの強さ
:大沢昇さんの話
:ムエタイのひろがり
結論
あとがき
参考文献