あらすじ・内容紹介
何度も死のうとした。何度も失敗した。そして今日も、生きている。
幼少期からの虐待、いじめ、摂食障害、15回以上の精神科閉鎖病棟への入院、そして飛び降り自殺未遂による脊髄損傷ーー。波乱万丈どころではない29年間を、著者・もみみが飾らない言葉でつづった渾身のエッセイ。
死にたかった日々も、車椅子ユーザーになった今も、それでも生きる理由を見つけていく姿が、読む人の心に静かに寄り添う。
希死念慮と戦うのをやめて、共存することを選んだ著者からのメッセージーー「うまく生きられなくていい。今日一日、なんとか生き延びるだけでいい。」
死にたい気持ちを抱えながら今日も生きているあなたへ。大切な人を亡くしたあなたへ。誰かを支えようとして疲れ果てているあなたへ。
この本が、小さなお守りになりますように。
プロローグ
「キャーーーー」
自分でも驚くほど大きな声だった。
気づけば私は、地元の商業施設の立体駐車場の縁に立っていた。
風が強かった。
下を見ると、人も車も小さく見えた。
怖かった。
でも、それ以上に疲れていた。
もう終わりにしたかった。
生きることに。
親のことに。
希死念慮に振り回される毎日に。
全部。
何度も死のうとした。
何度も失敗した。
今度こそ死ねると思った。
今度こそ終われると思った。
そして私は飛んだ。
次に目を開けた時、見えたのは真っ白な病院の天井だった。
「手術します」
医師の声が聞こえた。
また生き残ってしまった。
それが最初に思ったことだった。
この本は、死にたかった私が、生き残ってしまった話だ。
そして、死にきれなかった私が、少しずつ生きる理由を見つけていく話でもある。