あらすじ・内容紹介
グローバルに複数の拠点を展開する製造業で、ERP・MESの導入プロジェクトは、驚くほど同じパターンでつまずきます。
「テンプレートさえあれば、次の拠点はすぐに立ち上がる」。そう信じて始めたプロジェクトほど、蓋を開けてみると当初の想定を大きく超える時間とコストを費やし、現場は疲弊し、外部ベンダーへの不信感だけが残ります。特別などこか一社の話ではなく、多くの現場で驚くほど同じ形をとって現れる失敗のパターンです。
なぜでしょうか。
システムが悪いわけでも、ベンダー選びを間違えたわけでもありません。原因はたった一つです。「業務をシステムに合わせる」という覚悟を固めきれないまま、プロジェクトが走り出してしまうことにあります。
「うちは特殊だ」という声は、どの現場からも必ず上がるものです。しかし実際に踏み込んで確認してみると、その多くは標準機能の範囲内で対応できることが分かってきます。本当の意味で特殊な要件は、ごく一部に絞られるのが実情です。この見極めができるかどうかで、プロジェクトの明暗は大きく分かれます。
本書がお渡しするのは、ERP/MES展開を「速く・安く・自前で」やり遂げるための実践知です。
・「Fit to Standard」(業務をシステムの標準に合わせるという哲学)が、なぜ正しいのか
・失敗しない内製チームの組み方と、燃え尽きさせない育て方
・段階を飛ばさず、それでいて時間をかけすぎない展開の進め方
・変革への現場の抵抗を、敵ではなく味方に変える向き合い方
机上の理論ではなく、実際の展開現場で積み重ねられてきた経験をもとに、現場で本当に機能する知見だけを集めました。
グローバル展開を決めるのは、テクノロジーでも予算でも人員でもありません。最後に問われるのは、覚悟です。
その覚悟を固めようとしている経営者の方、そして現場でプロジェクトを率いるチームの皆さまに、この一冊をお届けします。