あらすじ・内容紹介
本書は、簿記・原価計算・管理会計・財務分析・税務会計・監査論という会計学の主要領域を1冊に集約した、大学・大学院向けの体系的テキストである。仕訳・決算・簿記一巡の流れから始まり、原価計算論、管理会計学、経営学、経営管理論、会計学と財務管理論、経営分析と監査、会計監査論へと展開する全10章構成で、簿記会計学の入門から応用までを一貫して学修できる。
日商簿記検定3級・2級工業簿記、税理士試験、公認会計士試験に対応した仕訳・決算演習を豊富に収録し、初学者でも段階的に理解を深められるよう構成した。各節末には演習問題「問」を配置し、大学院教授である著者自身による解説動画も収録している。独習にも、大学・大学院の講義用テキストにも適した造りである。
後半では、任天堂、JR西日本、ソフトバンクグループ、スペースXなど実在企業の有価証券報告書等の開示資料を用いたファンダメンタルズ分析を展開し、理論と実務を橋渡しする。EDINET等の一次資料にあたりながら収益性・安全性・成長性を読み解く過程を通じて、教室で学んだ簿記会計の知識が生きた企業経営の分析につながることを実感できるはずである。
さらに本書の特色は、生成AI時代の会計教育に正面から向き合っている点にある。財務分析・管理会計学・会計監査論等では生成AIを分析補助として積極的に活用しつつ、ハルシネーション(もっともらしい誤情報)のリスクという限界にも触れ、出典にあたって自ら原本を確かめる姿勢の大切さを説く。AIに任せきりにせず、AIとともに考える力を育てることを目指した。
税理士として約20年の実務経験を持つ著者が、理論・制度・実務のつながりを重視して書き下ろした14冊目の単著である。簿記会計学の全体像を1冊でつかみたい学生、資格試験に挑戦する社会人、そして生成AI時代の会計リテラシーを身につけたいすべての読者に贈る(単著、2026年8月刊)。