あらすじ・内容紹介
日本は漢字を受け入れ様々な概念を吸収可能にしてきた。また明治以降は西欧近代の知を翻訳語を介して受け入れた。だが、翻訳で多様な文化を写し取ることはできるのか。アラビア語世界、南アジアの多言語世界……。翻訳不可能とも言える文化とどう対話していくのか。
I 異文化研究の可能性を求めて
自他の境界の在処と研究者の姿勢(山本真弓)
森有礼と北一輝の共通項——非日本語採用という「国家戦略」(臼井裕之)
ヒップホップの想像力とアメリカ現代社会(藤永康政)
II 翻訳学の試み
1.文化、歴史、宗教的概念の翻訳(山本真弓)
自文化を書く−だが、誰のために?——「文化の翻訳」をめぐるネイティヴ人類学徒の挑戦(加藤恵津子)
「東海(トンヘ)」は「日本海」か?——朝鮮語と日本語の視点の差異(山田寛人)
クルアーンをテクストとする解釈学の可能性について(奥田敦)
2.言語芸術、とくに詩歌の翻訳(山本真弓)
翻訳——あるいは虚無を通じた「私たち」の変容(古荘真敬)
谷川俊太郎とウィリアム・オールドの「出会い」と「共鳴」——そして、詩を翻訳する〈不可能性〉について(臼井裕之)
翻訳の検証から見る谷川俊太郎の詩世界(田原)
あとがき
索引