あらすじ・内容紹介
武家社会において重要な贈答品であった刀剣は、江戸時代にも将軍への献上、大名への下賜の品として重用された。八代将軍吉宗は、古刀重視の風潮を改め新刀を奨励し、贈答の簡素化を目指す。本阿弥家による刀剣の鑑定、「享保名物帳」の成り立ち、歴代将軍治世における刀剣贈答の実態、各地の刀工とその詳細な格付けなど、奥深い刀剣の世界へ誘う。
はしがき/刀剣の基礎知識(刀剣の分類/刀剣を製作する職人たち/刀身の名称)/1 「享保名物帳」=「名刀」の成立(「享保名物帳」とは/「名物」=「名刀」の作者/「名物」命名の由来/「名刀」の所有者)/2 初代家康〜七代家継期における刀剣の献上・下賜(献上の理由と刀工の格付け/下賜の理由と刀工の格付け/献上・下賜の実例と納戸・腰物方/将軍綱吉と尾張徳川家および側用人柳沢吉保との贈答)/3 八代将軍吉宗の刀剣改革(享保四年の刀工調査/享保七年の法令とその後の献上・下賜/新刀番付と側近への下賜/将軍の佩刀とその管理)/むすびにかえて/付録(東京都立中央図書館特別文庫室蔵「新刀銘釼鑑」「最上新刀競」/「視聴草」国立公文書館蔵「上覧御名物御道具書留」「御道具御様之覚」/聖心女子大学図書館蔵「諸国鍛冶代目録」)