あらすじ・内容紹介
書と、内面の関係性を辿る旅ー
つまり書とは、文字と言う外形を見ると同時に、自分の内、こころを併行的に観る営みなのです。
そういう「こころの眼」という文化が、昨今見失われつつあるように思います。本著は…近世中国に於ける書と内面の繋がりとその深まりの蓄積を、歴史文化と言う背景の中で、「書論」や「経書」を中心に検証、考察する挑戦です。(「はじめに」より)
序 章 東洋哲学と書
第一章 思想史の俯瞰
新学/蜀学/洛学/朱子学/陽明学/樸学
第二章 北宋ー蜀学と意象派の書論
蘇軾観/蜀学の展開/新法党に囲われた鬼才芸術家、米芾
第三章 南宋〜元ー洛学の流れと道象派の確立
『朱子語類』に見られる「下学上達」の「熟」思想と『書譜』との関係性について/朱子学に於ける自然と工夫と書論との交差/道象派時代の到来に於ける書譜系列と意象派との調停について/趙孟頫の理学書論の構造
第四章 明ー形而上学の深化と禅と陽明学
道象派と禅の再融合と哲学としての展開/董其昌の禅と宋明理学の構造/張瑞図の表象思想と境遇論/徐渭の東博蔵「花卉雑画巻」山査詩図に就いての書論史的考察出獄と執着からの解放の書相
第五章 清ー近世と近代の分岐点
阮元とトウ石如の近代性を巡って