あらすじ・内容紹介
組織に対しては悪いイメージがつきまとうことが多い。組織は規模の拡大とともに、規則や階層関係が重視され、動きが鈍くなり硬直化する。縦割り化が進み部門間の連携やコミュニケーションが途絶えるなどである。
他方で、組織は大きな力を秘めていることも事実である。「相乗効果」、「シナジー効果」という言葉が使われることもある。
本書は、組織のネガティブな面ではなく、ポジティブな面、すなわち、組織の秘めた力を開花させるにはどうしたら良いか、をテーマとしている。そしてその糸口は、組織能力の構築にあるというのが本書の基本的な視点である。
本書で事例として取り上げている特殊金属エクセル社(以下トッキンと略称を使用)も、市場環境の変化から赤字に陥ったが、そこから脱するために行われたのは顧客の要求に応えることのできる強靱な組織能力を築きあげ、顧客に頼られる組織、すなわち顧客対応力の高い組織をつくることであった。本書では、トッキンがいかにして高い顧客対応力をもつ会社になったのかを長期間に及ぶ質的、量的な深層レベルのデータから、丁寧に分析している。
特に経営者や管理者、人材の開発や動機づけ、意識改革などを課題とするなどの人事担当者には、是非手に取っていただきたい。理論と実践の両面から、有益な知見が得られるはずだ。
序 章
第1部 強い組織づくりの歩み
第1章 創業から強い組織づくりの着手まで
第2章 顧客対応型組織づくり
第3章 新たなステージと未来づくり
第2部 組織能力の構築
第4章 組織能力論からのアプローチ
第5章 トッキンの組織能力と構築要因
第6章 自立的現場力の構築
第7章 顧客対応力の構築
第8章 組織連携力の構築
第9章 製品開発力の構築
第10章 トッキンの組織能力構築
終 章 ポテンシャルを解放する組織