あらすじ・内容紹介
<好きな本を母親も読んでくれていたなど思いもしなかった。あのころの心がみたされていく。そうか。私は今もあのころのすき間のある心のままだったのかと思う>
忽然と現れる小山のような図書館。
黒いワンピースに身を包んだ異国風のなぞめく司書。
そこで読まれている本は、どれも同じ本のようで……
不思議な図書館に呼ばれたかのように登場する母、娘、祖母、養母たち。本のなかの魔女と娘の物語が進むにつれ、女たちの人生もまた動いていく。
<「私はあの子をーー」
南の言葉がとぎれた。愛しているのだろうか?
「会いに来たわ。この町へ」
司書はそれでいいとうなずいた。>
みんな、だれかの娘。
心が動く、柏葉幸子の母と娘をめぐるファンタジー。
*本書は「鬼ヶ島通信」に掲載された連載『ミズルの図書館』(全8回)に加筆・修正をしたものです。
*佐竹美保による書き下ろし挿絵13点入り
*小学5年生以上で習う漢字にふりがなつき
装丁・デザイン:中嶋香織
もくじ
1 染物屋の弟子
2 水晶玉の娘
3 ラピスラズリ
4 ポマンダー
5 「ミズル」
6 初恋
7 月とオオカミ
8 満月
あとがき